利活用の選択肢は「立地」で8割がた決まる
どんな利活用ができるかは、「立地」で8割がた決まってしまいます。つまり所在地や交通の便利なところほど選択肢は広がるというわけです。
では、どのような立地の可能性が高いか、多面的に見ていきましょう。
地方よ大都市のほうが利活用の道は開けている
地方と大都市では、住宅価格の差がどのくらいかご存知でしょうか。
中古マンションは、東京都の港区の平均価格は5733万円、岡山県岡山市中区は1180万円。港区は岡山市中区の約5倍の価格です。
中古一戸建ては、港区で1億2800万円、岡山市中区は2880万円。港区は岡山市中区の約4.4倍です。
価格が高いということは、それだけ多くの人にとって利用価値が高いということです。
人口減少、産業構造の変化により、地方産業が衰退。職をもとめて若い人が大都市へ流出しています。東京への一極集中が顕著です。そのため、東京の土地や住宅価格が突出して高くなり、一方で人口居るのです減少に悩む地方の不動産の価値は低下しているのです。
また、九州なら福岡市、東北なら仙台市というように地方においてもブロック化があきらかです。
郊外より中心部のほうが利活用しやすい
それでは、中心部と郊外ではどうでしょうか?
大都市の中心、東京都の港区の中古マンション平均価格5733万円、郊外の東村山市では2345万円となり都心部が2倍以上高くなっています。
地方都市の中心、岡山市中区は1180万円、郊外の備前市は820万円で、地心部のほうが1.4倍となっています。
中古一戸建ても同様です。
バス便より駅近のほうが利活用しやすい
それでは駅近とバス便ではどうでしょうか?
西武新宿線の東村山を最寄駅とする新築一戸建てを例に見ていきましょう。
売却価格は、徒歩5分の土地面積100㎡の一戸建ては3980万円、バス利用・徒歩22分の土地面積110㎡の一戸建ては2780万円です。
徒歩5分はバス利用の約1.4倍です。
家賃は、徒歩9分の建物面積82㎡の一戸建ては11.7万円、バス利用・徒歩22分の建物面積86㎡の一戸建ては9.8万円です。
徒歩9分はバス利用の約1,2倍です。
駅から近ければ、住宅価格も家賃も高くなることが分かります。
こうして見てくると、近くて、便利な立地であれば、売るにも、貸す、場合によっては、アパート・マンション経営にも有利だということが分かります。
逆に不便で、人が住みたがらない立地は売る、貸すが難しいこともあります。
あなたの親の家の立地はどうですか?利活用のイメージはできてきましたか?
次回のコラムでは家の形態が利活用にどう影響するのかをご説明します。
(2918年1月17日)