資産としての重みは「立地」にあり
家という資産は、土地と建物に2分されています。
自然災害などで使用できなくなる特殊な場合を除けば、土地は永久に利用できます。
それに対して、建物には寿命があります。時間の経過とともに老朽化し、利用価値も目減りします。住めないぼろ家の建物の価値はゼロ円です(どんなぼろ家でも固定資産税はゼロ円になりませんが)。まだ、住めるにもかかわらず、築25年超の一戸建ての建物の査定評価はゼロという現実もあります。いつかは朽ち果てる建物より、土地のほうが資産になるのです。
では、どんな土地でも資産になるかといえば、そうとは言い切れません。限界集落にある土地には買い手、借り手がつかず、流通性がないため資産にならないものもあります。一方で東京の山手線の新駅ができるあたりの土地は億単位の値がつきます。つまり、その土地がどこにあるかという「立地」が資産価値を大きく左右するのです。
「立地」は住み手の日々の生活のしやすさに直結しています。都心から遠く離れたところでは、通勤、通学に不便、買い物施設が限られていて、不便です。不便なところに人は住みたがらないので、家の需要は少なくなります。需要が少ないところは、流通性が低く、したがって資産価値も低くなります。人によっては資産価値は9割がた「立地」で決まると、言います。
そこで気になるのは、資産になる「立地」を見分けるための目のつけどころです。私の考えは、次のとおり。
1、交通の利便性 複数の沿線・駅が利用できて、通勤・通学などに便利。都心までの所要時間が短いところ。もとろん、駅からの徒歩時間も10分以内(マンションなら8分以内)。
2、暮らしの選択肢が豊富 日常生活に欠かせない、スーパー、医院、銀行といった生活施設だけではなく、人気ブランド店が集まる商業施設、高度医療の病院、高水準の教育機関、劇場、美術館、人気レストランなど、より生活を豊かにする遊び、学び、健康、芸術昨日が充実しているところ。
3、閑静な住環境 駅周辺はにぎやかだけれど、数分歩けば住宅地としての閑静さや家並み、景観の美しさが、時えを経ても保たれているところ
4、安全・安心に暮らせる 地震、水害などの自然災害や公害、犯罪などが少なく、地域住民のつながりがあり、安全・安心に暮らせるところ。
この4つの条件に合致するところは、家賃や住宅価格は決して安くはないけれど、誰もが住んでみたい!と思う、流通性の高い、沿線・駅・街が浮上してくると思いませんか?
たとえば、住みたい街ランキングで上位に入る東の「恵比寿」「吉祥寺」「横浜」「自由が丘」、西の「西宮北口」「梅田」「神戸三宮」「岡本」などはその代表格といえるでしょう。
(2017年11月12日)
『最期まで自宅』で暮らす60代からの覚悟と準備
最期まで自宅で暮らすことを望む人は多数いますが、実際には日本人の1割しか、その望みを果たせていません。
では、どうすればよいのでしょうか?
本書は、まず自宅暮らしができなくなる自立限界点に達するまでの、老化の進行段階を解明しています。そのうえで、自立限界点の手前で踏みとどまるための実践方法を、4つ提案しています。
①何としても自立限界点を超えない覚悟をする
②3つの習慣「家事」「人付き合い」「運動」を実践する
③便利で安全に暮らすために早めに住まいを変える
④地域のつながり、身近な行政を自分の味方につける
自分の老いを直視しながら、自分らしく自立した暮らしを長く続けたい方にとって、役に立つ実用的な内容になっています。
2020年1月20日発行 主婦の友社 定価1500円
<strong>(講演予定)</strong>
2018年2月18日午後1時30分~2時30分 大分市「どうする?親の家の空き家問題」
2018年2月19日午前10時~11時 竹田市「どうする?親の家の空き家問題」
<strong>(最近のメディア掲載実績)</strong>
2021年2月12日号 週刊現代「安易に家を売って、」知らない土地に行かないほうがいい」
2020年10月23日号 週刊朝日 「空き家の守り方」
2020年4月2日号 女性セブン 「60才を過ぎたら住み慣れた自宅を売ってはいけない」
2020年2月22・29日号 週刊現代「最後まで自宅を売ってはいけない」
2020年2月14日号 週刊朝日 「コスパで選ぶ『終の棲家』
2019年11月23日 NIKKEIプラス 「暮らし探検隊 空き家の片付け手伝ってみた」
2019年4月5日号 週刊朝日 「高齢者でもはじめられる元を取るリフォーム術」
2019年2月号 ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第3回
2019年1月29日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する下 親が60歳台から家族で片付け」
2019年1月22日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する中 『家事』『人付き合い』『運動』を促す家に」
2019年1月15日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する上 良質なコミュニティで “自由”を謳歌」
2018年12月20日 夕刊フジ 「定年後難民にならない生き方 空き家になった親の家 どうする」
2018年11月号 エクラ 「夫の定年 人生どう変わる? 住まい編」
2018年12月号 ハレヤカ「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第2回
2018年10月号 ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第1回
2017年夏号 マンションスタイル 「資産活用研究所 『これから賃貸を考える人が知っておきたいこととは?』」
<p style="text-align: left;">2017年11月24日号 週刊朝日「最期まで自宅でひとりを貫くためにするべきこと」</p>
2017年11月10日号 週刊朝日「老化に負けない家事術」
2017年11月号 月刊ビッグ・トゥモロウ「住み続けても人に貸しても資産価値が上がる住居の選び方」
<p style="text-align: left;">2017年10月27日号 週刊朝日 「外しの京都」</p>
<p style="text-align: left;">2016年10月14日号 週刊朝日 実家の持ち家は“ヤバイ”</p>
<p style="text-align: left;">2016年8月13.20合併号週刊ダイヤモンド「実家の大問題」</p>
<p style="text-align: left;">2016年7月23日・30日・8月6日 朝日新聞 be 知っ得なっ得 空家の相続1・2・3</p>
<p style="text-align: left;">2016年7月18日号 週刊住宅 2015年度「首都圏優秀マンション表彰」</p>
<p style="text-align: left;">2016年3月31日 リーフィアな暮らし マンションライフの魅力を探る</p>
<p style="text-align: left;">2015年6月27日号 週刊ダイヤモンド 「ライフスタイルに合った住まい選び」</p>
<strong>(最近のTV・セミナー・シンポジウム出演)</strong>
2017年10月21日 三菱地所レジデンシャル・住まいカレッジ トークセッション「三菱地所のものづくりのこだわりについて」
2017年3月29日、4月15日 3住み推進研究会主催シンポジウム「変わる家族と住まいのかたち」
2017年2月3日 RJC新春トップセミナー 「どうする?親の家の空家対策」
2017年1月10日 NHKクローズアップ現代「モノ屋敷の実家は宝の山 転売で解決 人生のお片付け」