ノスタルジックな街カイムキ

何度かハワイを訪れるようになると、ワイキキやアラモアナが少したいくつに思えてきませんか?

そういう方には、ノスタルジックな街、カイムキをお勧めします。

私は住生活コンサルタントという職業柄、街の特色をつかもうと試みるとき、まず、その街の住宅地がどのような歴史と市場性を持つのかをできるかぎり、調べることにしています。

カイムキの位置はダイアモンドヘッドクレーターの山側に位置し、西のカパフル、東のカハラに隣接しています。ワイキキから車なら15分程度で行ける街です。旅行会社のトロリーや路線バス(乗換あり)でも行けます。

カイムキの街の歴史は、1887年にダニエル・アイゼンバーグという人が肉牛牧場を開くところから始まります。それまでは、傾斜の多いこの地域はほとんど開発されていなかったとのことです。

この街が住宅地として発展するきっかけは、1900年のチャイナタウンの大火事でした。

住む場所を失った多くの中国人が、この地に移り住み、ホノルルで最初の大規模な分譲地が形成されたのです。

更に1920年に路面電車のルートがこの地域まで拡張されたことにより、郊外の住宅地としてのカイムキはさらに大きく発展しました。

ダウンタウンへの通勤が飛躍的に便利になったため、多数の人々がこの地に土地を買い、家を建てたのです。

これらの家は、ほとんどが建てられた当時のままの姿を保っています。そのなかには、売却されることなく何世代もの間、同じ家族が住み継いできた家もあるようです。一生のうちに何回も住み替える人の多い米国では、珍しいことだと思います。

カイムキの町

坂道に沿って立ち並ぶ築100年近い家並み、地元住民が利用する銀行、病院、美容院などの店舗やオフィス、そしてレストランが立ち並ぶメインストリートのワイアラエ・アベニューが相まって、ノスタルジックな街並み景観をつくっています。

住めば都といいますが、カイムキは住みやすく、愛着のわく街だということが想像できます。

カイムキの住宅の売買価格は、通常70万ドルから130万ドルの範囲で、宅地面積は比較的小さいものが多く、ほとんどが3000平方フィート(約279㎡)から6000平方フィート(558㎡)です。

家賃や不動産価格の高いハワイのなかでは、頑張れば手の届く価格の家も見つかりそうです。というわけで、お金持ちではないけれど、この街の歴史や文化を愛するちょっとシックな中間層が多く住んでいる、ということも想像できるわけです。 そしてこのカイムキには、こうした住民を主なお客さんとする、朝食、ローカルB級グルメ、そして気鋭のシェフによる新しいハワイ創作料理HRC(ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ)、タイ料理、中華料理を、気軽に、おいしく、しかもそう高くない料金で楽しむことのできるカフェ、レストラン、バーなどが多数あります。

私は、滞在中は週に1回、夕食は外でと決めていますが、今のところ行くのはほとんどカイムキです。

まずは、午後5時までしかやっていないパン屋さんへ立ち寄ってパンを買います。ここは4種類のパンしか作っていません。閉店まじかには、売り切れということも。

その後、カイムキの目抜き通りであるワイアラエ・アベニュー沿いに、ココヘッド・アベニューから8thアベニューの範囲にある手芸店、アンティークショップ、アニメグッズ専門店などを覗きます。この時間の通りは、強烈な西日が射すため、のどが渇きます。そこで、クラフトビール専門のバーかワイン屋さんが経営するバーで冷たい食前酒を1杯。その後、今夕メインのレストランへ繰り出します。これが私のお決まりのカイムキ夕食コースです。

ワイキキからちょっと足を延ばして、オールドハワイの街へタイムスリップするのも、気が替わっていいものです。

(2017年12月16日)

『最期まで自宅』で暮らす60代からの覚悟と準備
 最期まで自宅で暮らすことを望む人は多数いますが、実際には日本人の1割しか、その望みを果たせていません。
では、どうすればよいのでしょうか?
本書は、まず自宅暮らしができなくなる自立限界点に達するまでの、老化の進行段階を解明しています。そのうえで、自立限界点の手前で踏みとどまるための実践方法を、4つ提案しています。
①何としても自立限界点を超えない覚悟をする
②3つの習慣「家事」「人付き合い」「運動」を実践する
③便利で安全に暮らすために早めに住まいを変える
④地域のつながり、身近な行政を自分の味方につける
自分の老いを直視しながら、自分らしく自立した暮らしを長く続けたい方にとって、役に立つ実用的な内容になっています。
2020年1月20日発行 主婦の友社 定価1500円

<strong>(講演予定)</strong>

2018年2月18日午後1時30分~2時30分 大分市「どうする?親の家の空き家問題」

2018年2月19日午前10時~11時 竹田市「どうする?親の家の空き家問題」

<strong>(最近のメディア掲載実績)</strong>

2021年2月12日号 週刊現代「安易に家を売って、」知らない土地に行かないほうがいい」

2020年10月23日号 週刊朝日 「空き家の守り方」

2020年4月2日号 女性セブン 「60才を過ぎたら住み慣れた自宅を売ってはいけない」

2020年2月22・29日号 週刊現代「最後まで自宅を売ってはいけない」

2020年2月14日号 週刊朝日 「コスパで選ぶ『終の棲家』

2019年11月23日 NIKKEIプラス 「暮らし探検隊 空き家の片付け手伝ってみた」

2019年4月5日号  週刊朝日 「高齢者でもはじめられる元を取るリフォーム術」

2019年2月号  ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし

第3回

2019年1月29日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する下 親が60歳台から家族で片付け」

2019年1月22日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する中 『家事』『人付き合い』『運動』を促す家に」

2019年1月15日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する上 良質なコミュニティで “自由”を謳歌」

2018年12月20日 夕刊フジ 「定年後難民にならない生き方 空き家になった親の家 どうする」

2018年11月号 エクラ 「夫の定年 人生どう変わる? 住まい編」

2018年12月号 ハレヤカ「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし

第2回

2018年10月号 ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし

第1回

2017年夏号  マンションスタイル 「資産活用研究所 『これから賃貸を考える人が知っておきたいこととは?』」
<p style="text-align: left;">2017年11月24日号 週刊朝日「最期まで自宅でひとりを貫くためにするべきこと」</p>
2017年11月10日号 週刊朝日「老化に負けない家事術」

2017年11月号 月刊ビッグ・トゥモロウ「住み続けても人に貸しても資産価値が上がる住居の選び方」
<p style="text-align: left;">2017年10月27日号 週刊朝日 「外しの京都」</p>
<p style="text-align: left;">2016年10月14日号 週刊朝日 実家の持ち家は“ヤバイ”</p>
<p style="text-align: left;">2016年8月13.20合併号週刊ダイヤモンド「実家の大問題」</p>
<p style="text-align: left;">2016年7月23日・30日・8月6日 朝日新聞 be 知っ得なっ得 空家の相続1・2・3</p>
<p style="text-align: left;">2016年7月18日号 週刊住宅 2015年度「首都圏優秀マンション表彰」</p>
<p style="text-align: left;">2016年3月31日 リーフィアな暮らし  マンションライフの魅力を探る</p>
<p style="text-align: left;">2015年6月27日号 週刊ダイヤモンド 「ライフスタイルに合った住まい選び」</p>
<strong>(最近のTV・セミナー・シンポジウム出演)</strong>

2017年10月21日 三菱地所レジデンシャル・住まいカレッジ トークセッション「三菱地所のものづくりのこだわりについて」

2017年3月29日、4月15日 3住み推進研究会主催シンポジウム「変わる家族と住まいのかたち」

2017年2月3日 RJC新春トップセミナー 「どうする?親の家の空家対策」

2017年1月10日 NHKクローズアップ現代「モノ屋敷の実家は宝の山 転売で解決 人生のお片付け」