2018年 中古マンションは買い時?
私は、中古マンションが買い時か否かは4つの要因で決まると考えます
1、中古マンションの売り出し件数が多く、選択肢が豊富か
2、価格は値下り基調で買いやすいか?
3、金利が低く、ローン返済計画が組みやすいか?
4、住宅取得に係る減税制度があるか?
それでは来年の動向を順に見ていきましょう。
1、中古マンションの売り出し件数が多く、選択肢が豊富か?
中古マンションの在庫が膨らんでいます。2017年10月の東京都の在庫は2万5973件で、9月に比べ2%増えています。3年前より5割近く多く、過去最多を記録しました。現在は、増加中の売り出し件数。さて2018年はどのような展開となるでしょうか?
成約件数は2017年4月から、減少傾向を示し始めており、在庫は更に積み上がる可能性が大です。したがって、豊富な選択肢が期待できるでしょう。ただし、これは、価格下落が大幅に進むことがない、という前提でのことです。価格下落が進むと、売り手は期待通りの収益を得られないため、売り控えするからです。
では、気になる価格について見ていきましょう。
2、価格は値下り基調で買いやすいか?
中古マンションの価格は、天井を突いた都心6区(千代田・中央・港・新宿・渋谷・文京)を中心に、少しずつ価格調整が進んできましたが、まだ高値の域にあります。これからは、価格調整がまだ進んでいない、東京23区周辺や都下、神奈川、埼玉、千葉などの価格調整が進み、全体的に価格が下落に転じることが予想されます。
ただし、都心部の利便性の良いところは小幅な下落にとどまり、不人気な郊外のマンションを中心に最大2割程度の価格下落が進む可能性もあるでしょう。
この高値は2015年頃から3年も続いており、それが需要者の購買力を低下させ、成約率が下がり、過去最多の在庫をつくる大きな要因となっていることは確かです。
そろそろ売り手の強気の価格設定は、市場とミスマッチし始めたと見て良いでしょう。
多くの買い手は住宅ローンを利用します。したがって金利水準によって資金力が左右されます。金利の動向はどうなるでしょうか?
3、金利が低く、ローン返済計画が組みやすいか?
歴史的な低金利が続いていますが、日銀の黒田総裁は、「強力な金融緩和」を継続すると、表明しており、2018年も低金利基調は継続するでしょう。ただし、低金利の住宅ローンは銀行にとっては儲からない商品となっています。このさき、みずほ銀行など大手銀行が地方の住宅ローンから撤退する動きもあり、借りる銀行や手続等が、これまでとは違ってくる可能性はありますが、住宅ローン環境は良好な状態といえるでしょう。
4、住宅取得に係る税の優遇制度があるか?
最期に税制の優遇措置です。庶民にとって人生最大の投資である、持ち家取得は、経済の波及効果も大きいため、国も積極的に支援しています。住宅ローン返済額の一部を所得税から控除する「住宅ローン控除」、親から住宅購入資金の一部を贈与してもらった際の贈与税を減額する「親からの住宅取得資金贈与の特例」などの税制は2018年も継続されます。これは購入の後押し材料といえるでしょう。
これら4つを採点すると評価は次のとおり。
- ○
- △
- ○
- ○
総合評価 △
価格は下落基調ではあるものの、まだまだ高値の域を脱しそうにないので、余程気に入ったマンションがないのであれば、あわてる必要はなし、というのが来年の買い時予想だと考えます。
(2017年12月1日)
『最期まで自宅』で暮らす60代からの覚悟と準備
最期まで自宅で暮らすことを望む人は多数いますが、実際には日本人の1割しか、その望みを果たせていません。
では、どうすればよいのでしょうか?
本書は、まず自宅暮らしができなくなる自立限界点に達するまでの、老化の進行段階を解明しています。そのうえで、自立限界点の手前で踏みとどまるための実践方法を、4つ提案しています。
①何としても自立限界点を超えない覚悟をする
②3つの習慣「家事」「人付き合い」「運動」を実践する
③便利で安全に暮らすために早めに住まいを変える
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自分の老いを直視しながら、自分らしく自立した暮らしを長く続けたい方にとって、役に立つ実用的な内容になっています。
2020年1月20日発行 主婦の友社 定価1500円
(講演予定)
2018年2月18日午後1時30分~2時30分 大分市「どうする?親の家の空き家問題」
2018年2月19日午前10時~11時 竹田市「どうする?親の家の空き家問題」
(最近のメディア掲載実績)
2021年2月12日号 週刊現代「安易に家を売って、」知らない土地に行かないほうがいい」
2020年10月23日号 週刊朝日 「空き家の守り方」
2020年4月2日号 女性セブン 「60才を過ぎたら住み慣れた自宅を売ってはいけない」
2020年2月22・29日号 週刊現代「最後まで自宅を売ってはいけない」
2020年2月14日号 週刊朝日 「コスパで選ぶ『終の棲家』
2019年11月23日 NIKKEIプラス 「暮らし探検隊 空き家の片付け手伝ってみた」
2019年4月5日号 週刊朝日 「高齢者でもはじめられる元を取るリフォーム術」
2019年2月号 ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第3回
2019年1月29日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する下 親が60歳台から家族で片付け」
2019年1月22日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する中 『家事』『人付き合い』『運動』を促す家に」
2019年1月15日号 住宅新報 「ひとり暮らしを創造する上 良質なコミュニティで “自由”を謳歌」
2018年12月20日 夕刊フジ 「定年後難民にならない生き方 空き家になった親の家 どうする」
2018年11月号 エクラ 「夫の定年 人生どう変わる? 住まい編」
2018年12月号 ハレヤカ「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第2回
2018年10月号 ハレヤカ 「最後まで自宅でひとり」を貫くための住まいと暮らし
第1回
2017年夏号 マンションスタイル 「資産活用研究所 『これから賃貸を考える人が知っておきたいこととは?』」
2017年11月24日号 週刊朝日「最期まで自宅でひとりを貫くためにするべきこと」
2017年11月10日号 週刊朝日「老化に負けない家事術」
2017年11月号 月刊ビッグ・トゥモロウ「住み続けても人に貸しても資産価値が上がる住居の選び方」
2017年10月27日号 週刊朝日 「外しの京都」
2016年10月14日号 週刊朝日 実家の持ち家は“ヤバイ”
2016年8月13.20合併号週刊ダイヤモンド「実家の大問題」
2016年7月23日・30日・8月6日 朝日新聞 be 知っ得なっ得 空家の相続1・2・3
2016年7月18日号 週刊住宅 2015年度「首都圏優秀マンション表彰」
2016年3月31日 リーフィアな暮らし マンションライフの魅力を探る
2015年6月27日号 週刊ダイヤモンド 「ライフスタイルに合った住まい選び」
(最近のTV・セミナー・シンポジウム出演)
2017年10月21日 三菱地所レジデンシャル・住まいカレッジ トークセッション「三菱地所のものづくりのこだわりについて」
2017年3月29日、4月15日 3住み推進研究会主催シンポジウム「変わる家族と住まいのかたち」
2017年2月3日 RJC新春トップセミナー 「どうする?親の家の空家対策」
2017年1月10日 NHKクローズアップ現代「モノ屋敷の実家は宝の山 転売で解決 人生のお片付け」