「最期まで自宅」リフォーム 誰に設計を依頼するか?
リフォームの設計を誰に頼むか?は思案のしどころです。 私が思いついた選択肢は3つです。
1、 過去に京都のマンションのリフォームを手掛けてくれたリノベーション専門の会社 慣れたスタッフがいるので、こちらの趣味嗜好を理解しており、気心が知れていて楽。ただしスタッフはまだ30,40代の若手が多く、現代的センスはあるものの、シニアの暮らしについての実感値に乏しい面はいなめません。
2,以前より注目していた気鋭の建築家 自然との融合をたくみに図りつつ、斬新で個性的な空間づくりに定評がある建築家です。よく有名建築家が建てた家は本人の設計思想が先行して、実際には住みにくいといわれがちだけれど、この建築家は居住性もしっかり確保した設計という点に魅力を感じました。
3,シニアの暮らし方に造詣の深い同年代のベテラン建築士 住宅設計のキャリアが長く、派手さはないけれど、住み手の暮らしにあった、堅実な設計が持ち味の女性一級建築士。高齢者住宅の設計コンペでの受賞歴もあり、老化の進行に合わせて、住まいをどう変えていったらよいか、適切なアドバイスをしてくれそうです。
悩んだ末に選んだのは、3,シニアの暮らしに造詣の深いベテラン設計士です。
1,リノベーション専門会社は、どちらかというとデザイン先行型。老いの進行に応じた住まいのあり方については、やや経験不足という点が気になり、依頼を躊躇しました。
2,気鋭の建築家の力量は周辺環境を見極め、特性をダイナミックに引き出し、住空間に取り込むことでいかんなく発揮されます。したがってマンションのリフォームより一戸建ての新築を依頼するのに適している、と考えました。万に一つ家を建てる幸運に見舞われた際には是非!と思っています。
3,ベテラン建築士は同年代ですから、心身機能の衰えに伴う生活の変化を阿吽の呼吸で理解しあうことができます。また、若いころとは異なるインテリアの好みの傾向についても、ズレがありません。詳細かつ具体的な打ち合わせや、設備・仕様のショールーム見学など色々な面でやりとりがスムーズだと判断した結果です。そしてなにを隠そう、彼女と私は大学時代の同級生。実はこれが最大のポイントかもしれません。
2021年5月31日